棚山高原双瀬尾根(三河)



2007/1/28













ザイルにハーネス。クライミングシューズも入っています。登攀具を持つと日帰りでも35リットルのザックではいささか小さいようです。ヘルメットはザックの外にぶら下げます。奥三河、海老川に沿うように走る県道32号線。玖老瀬から海老にかけてある入組んだ尾根はどれも急峻です。林業の作業用のものか、双瀬から入るゲートのある林道は沢に沿って続いています。林道の終わりは少し広いスペース。ここでハーネスとヘルメット。さらに涸れた沢沿いを進みます。20分ほど歩くと古い石垣跡。炭焼きの跡なのか井戸の跡なのか丸く石が積み上げてあります。ここで沢が分かれます。この間の尾根を登ることにします。さらに15分。登山靴をクライミングシューズに履き替えます。ハーネスにザイルを結んだら、ルベルソにザイルを通し準備完了。
会の先輩と二人でマルチピッチ。つるべで本格的にやるのは初めてです。4ピッチを終えて休憩。この先は壁。自分のビレイで先輩が行きます。
「途中にザックはおいていくから」
ザイルの先から声が返ります。
「ハーケンが打ってある。」
こんなところも過去に登った物好きがいるのかと、自分の物好きを棚に上げる…。しばらくするとまた声。
「前にこれないか?」
壁の直下まで、ビレイポイントを移動。タイブロックを使います。
「いったん下りるから」
ザイルの余裕を確認し、自分のすぐ上の棚まで戻ってきました。錆びた古いハーケンはグラグラで効いてないようです。それを打ち込むためにザックの中のバイルが必要だったようです。バイルを持って仕切り直しです。岩は脆く、岩についたブッシュの根は浅く難攻です。最後の1ピッチは自分のトップで尾根に抜けることができました。
南の尾根を下る予定でしたが、ザックを置いてきてしまいました。懸垂で着たルートを下ります。懸垂で降りればすぐそこなのに、二時間かけて登った2ピッチがうそのようです。何度目かの懸垂下降。ルンゼに入り込んでしまいました。もう一度、確保器を使い隣の尾根にトラバース。濡れた苔は想像以上に滑ります。ザイルとはすごいものですね。なければ到底下れないような斜面も簡単に下ることができます。沢が分かれる石垣の後に戻ることができました。登りに使った沢の右岸に踏み跡を見つけました。これを辿れば、途中登りの林道を横切り、林道を使うことなく県道まで下りる事ができました。


7:45 副川 P
8:00 林道終点
8:05 林道終点
8:25 石垣跡(尾根取り付き)
8:35 石垣跡(尾根取り付き)
 [ 4P ]
10:40 壁手前(休憩)
 [ 2P ]
12:40 双瀬北尾根
13:05 双瀬北尾根
 [懸垂下降]
15:40 石垣跡(尾根取り付き)
16:20 副川 P




稜線の風に吹かれて



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