悪沢岳(荒川東岳)
3141m
2003/8/23〜24
土日を利用して悪沢岳に行ってきました。
椹島への東海フォレストの送迎バスの始発は、8時ということだったのですが、定員になれば出発するとのこと。
定時の10分程前にバスは走り出しました。
23日
8:45 椹島
椹島から千枚小屋へ向かって歩き出して、小一時間がたったでしょうか。
登山道を下ってくるご老人に会いました。
「お宅らは、椹島へいかれるのですか?」老人が言いました。「千枚小屋はこちらでいいのですか?」
「自分たちは千枚小屋に向かってます。方向が逆ですよ。」
老人は進む方向を変えて、自分たちの後を追うようにとぼとぼと歩きます。
77歳だそうです。単独行。登山を始めて数年目。
「危ないから、一人じゃこないほうがいいですよ。」
「ペースが遅いからいっしょに歩いてくれる人がいないんですよ。」老人は笑って答えました。
少し歩くともう老人は後ろにはいなくなっていました。
10:40 小石下
12:25 蕨段
14:20 千枚小屋
ペンションのようなきれいな山小屋です。富士山がきれいに見えます。
中岳避難小屋まで足を伸ばそうかとの案もあったのですが、ここでゆっくりすることにしました。
自分たちが千枚小屋に着いたのが午後2時20分。
「あのおじいさん、どうしただろ。」
「椹島に戻ったんじゃない。」
やはり気になったのか同行の知人が山小屋の主に、老人のことを話しました。
「こちらで対応しますから。」
後で知ったのですが、その夜九時頃、老人は若い人に背負われて、小屋に着いたそうです。
翌朝、荷揚げ用の林道を使い、車でスタッフに椹島まで降ろされたとか。
ちょっと考えさせられました。
日が傾くにつれ、富士の山が赤く染まっていきます。赤富士です。
山小屋に泊まるほとんどの人が山小屋の前で、その様子を楽しんでいました。
24日
4:10 千枚小屋
ヘッドランプの明かりを頼りに、登山道を歩き出しました。
ヘッドランプに集まる虫がちょっと気になります。
富士の方向が少しずつ明るくなります。風が強い。
4:40 千枚岳2880m
5:10 日の出
稜線は黄金色に輝いて、展望はすばらしく、感動的です。
5:50 悪沢岳3141m
この風が、雲をすべて吹き飛ばしてくれたのでしょうか。
6:15 悪沢岳
7:35 千枚小屋
8:00 千枚小屋
12:30 椹島
お盆休みの白峰三山の悪天候を差し引いてもお釣がくるほどの山行になりました。
悪沢岳山頂より360度の展望 (クリックで拡大画像)
稜線の風に吹かれて